中小の受託ビジネスで広く使われているboardには、案件・見積・請求・入金という事業の背骨のデータが揃っています。ただ、複数の切り口で横断的に分析しようとすると、画面からのエクスポートと手作業の集計が始まりがちです。本記事では、boardの案件・請求書データをBigQueryなどの分析基盤へ日次で自動集約し、案件の収支・請求・入金状況を横断で追いかけるダッシュボードを手作業転記なしで維持する方法を解説します。
01 boardの数字を、横断で追いたい
「進行中案件の粗利は合計でいくらか」「今月請求予定のうち、入金確認済みはどれだけか」「失注案件の傾向は変わっているか」 ── boardの中にデータはあるのに、複数案件・複数期間を跨いだ集計は画面の外で組むことになります。週次の経営資料のために毎回エクスポートするうち、集計ファイルが属人化していくのはよくある流れです。
分析基盤へ日次で自動集約してしまえば、この作業は根本からなくなります。しかも分析には、現在の案件だけでなく失注・アーカイブを含む全件が必要です ── 受注率や失注傾向は、消えた案件のデータがないと計算できないからです。
02 board連携でできること
- 案件の全件取得:進行中だけでなく、失注・アーカイブを含む全件を詳細項目付きで取得できます。受注率・失注分析の土台になります。
- 請求書データの取得:請求書を詳細項目付きで取得し、請求日・支払期日での絞り込みにも対応します。
- DWH・BIへの日次集約:取得したデータをBigQueryなどへ日次で蓄積し、TableauやLooker Studioで可視化できます。
- 会計データとの突き合わせ:freee会計など他の会計データと同じ基盤に置けば、案件収支と会計数値を横断できます。
03 連携の仕組み|案件・請求書の日次集約
取得(案件と請求書を全件で)
boardから案件(失注・アーカイブ含む)と請求書を詳細項目付きで取得します。請求日・支払期日の条件で対象期間を絞ることもできます。
整形(分析キーを揃える)
案件と請求書を突き合わせるキーや、顧客・担当者・案件種別の軸を整えます。ダッシュボードのフィルタになる項目をここで確定させます。
集約(DWHへ日次で蓄積)
BigQueryへ日次でロードし、BIツールに接続します。日次スナップショットを残せば、案件パイプラインの推移分析もできます。
04 Passworkでの実現方法
Passworkでは、boardの取得ノードとBigQueryの出力ノードをつなぎ、スケジュール実行を設定するだけでこの連携が完成します。取得条件も項目の対応付けも設定画面で完結し、boardの画面からのエクスポート作業は一切不要になります。
集約先が同じBigQueryなら、freee会計・Salesforce・kintoneのデータとも自然に合流します。受託ビジネスの「案件 → 請求 → 入金 → 会計」の流れを1本のデータとして追える基盤は、boardコネクタを起点に段階的に育てられます。提供元のPraztoは350社超のデータ連携・導入支援を手がけるSIとして、ダッシュボード設計まで伴走します。
05 業務での具体的な活用例
案件収支の横断ダッシュボード(経営)
全案件の売上・原価・粗利を横断集計し、顧客別・案件種別・担当者別に可視化。週次資料のための集計作業がなくなり、いつ見ても最新の収支が並びます。
請求・入金状況のモニタリング(経理)
請求日・支払期日で絞り込んだ請求データを日次で更新し、期日超過の請求を一覧で監視します。入金確認の抜け漏れ対策になります。
受注率・失注傾向の分析(営業)
失注・アーカイブ案件も含めた全件データだからこそ、受注率の推移や失注理由の傾向を分析できます。「なぜ取れなかったか」をデータで振り返る材料になります。
06 まとめ:手作業転記なしで、案件の収支を追い続ける
board連携の要点は、失注・アーカイブを含む全件を詳細項目付きで取り、日次でDWHに蓄積すること。エクスポートと手集計から解放されるだけでなく、受注率・収支・入金という受託ビジネスの生命線を、いつでも横断で見られる状態になります。
この記事の構成図は「Passwork連携カタログ 会計編」からの抜粋です
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